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図書館退屈男の近年の情勢について

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図書館システムの調達と構築に疲れ果てた図書館退屈男の異動先は,小さな研究所図書室だった.

 2014年4月,20余年を過ごしたセンター館から国立研究開発法人に採用.弊社系研究機関職員にはありがちなジョブローテーションの一環で「出向」に近いが,いつ戻るとかどこに戻るとかの予定も計画も何もなく.

 組織規程によるところの図書館担当科(課じゃないんです)の業務は以下3つ.

(1) 所内ネットワークの運用・管理に関すること。
(2) 公式ホームページのセキュリティ及び運用管理に関すること。
(3) 前各号に掲げるもののほか、図書、情報及びネットワークに関すること。

 図書館退屈男の係はこのうち(2)と(3)の「図書」が担当.図書館業務は「前各号に掲げるもののほか,図書」,とまあ随分と軽く見られている.設置法には「農林水産業に関する内外の資料の収集、整理及び提供」とあるが,そいつは図書館の仕事ではないのかもしれない.

 前前任者とその前の担当者は諸事情により中途退職,このため専任担当者不在の期間が長かったからこんな扱いなのかどうなのか.前任者は相当な苦労があったことは想像に難しくはない.

 公式ホームページの更新は着任翌日から来る.CMSは未導入,Adobe DreamWeaverで手書きしてアップロードして更新.サイトの構成が全くわからないので途方に暮れつつ,作業する.

 引き継ぎのメモには「Namazuの更新処理が重いので要対処」とある.Namazu……あの一世を風靡した全文検索システムがここではまだ使われていた.図書館退屈男も昔はお世話になった.

 何を隠そう,弊社系研究機関のサーバにCERN httpsd(当時)を仕込みHTMLの書き方をトレーニングし「ホームページで情報発信」の下地を作ったのは図書館退屈男とその上司である.たぶん20年ぐらい前の話になる.サイト内検索にNamazuを仕込んだのも図書館退屈男である.弊社系のWebサーバで運用しているのはもうここだけだろう.最期を看取ることもまた責任か.チェックしたところインデックスファイルが肥大化していたので,gcnmzを走らせてガベージコレクション.インデックスのサイズがきわめて小さくなり,cronで更新処理を実行しても負荷は減少したのでよいことにする.これは後でGoogleカスタム検索に置き換えた.

 引き継ぎメモの別紙には,各種の申し込みフォーム用のCGIのソースとおぼしき文字列があった.

#!/usr/local/bin/perl
#
# hogehoge CGI
# 

require "jcode.pl";

 ファイルの最終更新日は2004年だった.ソースを追うと,セキュリティ的にダメな予感しかしない.すぐに汎用のメール送信サービスの利用の切り替えを上申することにした.なお,当該プログラムはWebアプリケーション脆弱検査の結果「要改修」との判定が後日下る.WAFがあってよかった.

 そんなこんなで「公式ホームページのセキュリティ及び運用管理」については,給料分の仕事量はありそうである.

 問題は図書館業務である.例によって予算は少ない.契約職員の賃金と外国雑誌(冊子体は全廃されていた)契約でサイフは空になる.

 この研究所で何ができるのか.まずはユーザーニーズ,いやユーザーそのものをつかむことから始めることにしよう.


 すごーく,更新間隔が開いてしまいましたが,落ち着いたので1年前の記憶をさかのぼってblogを再開してみました.

 職場も変わったので,ここから第四シーズン,ということで.なお,まだ大学院は出られていません…….

 


大阪ストラット

 もう11月の足音が聞こえてきましたが、先日のセミナーのレポートなど。

 やってきました関西シリーズ第2回講演。たのしい大阪ゆかいな大阪。大阪駅から阪神百貨店方面の歩道橋を見上げ、「待っていれば『探偵!ナイトスクープ』のインタビューがあるかも。(レポーターは小枝希望)」と思いつつ、ホテルへ向かうため一旦地下街へ。早速梅田の地下街で迷いましたよ。ええ。
 
 講演までには時間があったので、ホテルで休憩、身支度を整えていざ会場へ。向かうは大阪商工会議所。着くのが早すぎてちょっと気まずかったかなと反省。
 会場は地下の会議室。ネットワーク、プロジェクタの接続を確認、担当の委員さんとちょっとお茶した後、再び会場へ。
 講師紹介、簡単な自己紹介の後、90分一本勝負延長なしのセミナー開始。スライドの説明は概ね60分で終了、あとは各種デモ。この講演に間に合わせた新着資料タイトルのタグクラウド(高機能型プロトタイプ)も何とか紹介。しかし時間を読み間違えてTimeOver。質疑応答が十分に出来なかったが残念でした。伝えたいことは山のようにあるのですが、もっと吟味して紹介することが必要と痛感。
 セミナー後は事務局や委員の皆様と近くのお店で歓談。刺身が厚切りでおいしかったです。さすが大阪。遅くまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
 翌日はのんびり駅周辺をぶらぶらしつつ、立呑みの串焼屋さんに心惹かれつつ新大阪へ。お土産にグリコのショップ「ぐりこ・や」で「ポッキーのケーキ」(でかい)などを買い、慌てて新幹線で帰京。

 数日後、事後のアンケートの回答を取りまとめたものを送っていただきました。
正式な復命書としては、

当所におけるRSS活用とその事例についてデモを交えて講演を行った。事後のアンケートによると、「自館でのサービスの参考にできる内容」「これからのOPACやWebを使った図書館サービスを考える上で刺激になった」など、当所の事業の紹介のみならず、図書館におけるRSSとその応用の可能性についての理解を広めるきっかけとなったものと思料。

などと書くところですが、厳しい指摘も頂きました。
「関西人だから遠慮なしですよ」とのフォローも頂きましたが、曰く、

・話すスピードをもう少しゆっくりして
すみません、いつもマシンガントークでご迷惑をおかけしております。ゆっくりしゃべる練習は常しているつもりですが、熱くなるとテンポが上がってしまいます。反省。
・内容が盛りだくさんで高度で消化不良
確かに情報量は多かったかもしれません。一方で、「情報が多く内容も充実」というご意見もあるのですが、ポイントは絞ったほうがよさそうですね。
・時間をきっちり管理してほしい。
はい、まったくご指摘の通りです。時は金なり。時間は守りたいです。

などです。

 アンケート中で頂いた質問等には別途お答えしてお送りしたところ、先方のサイトに報告と合わせて掲載していただけました。ありがとうございました。
 確かに、もうちょっと時間をとって、参加された方のご意見などを頂くべきだったと反省しています。

 タグクラウドについては、

  • 今のタイトルからの切り出しだけではあまり意味が無いように思う。件名やシソーラスも活用できればよいインターフェースになるのではないか。
  • 今の逆に、件数の少ないキーワードを目立たせてはどうか。「農業」「技術」などありふれた語句よりは、あまり見ないキーワードを正面に立てたほうが意外性があってよいかも。

 とのご意見を頂きました。今後のシステム改良の参考とさせていただきます。

 とにかく、発表の場を与えていただいた専門図書館関西地区協議会事務局並びに関係各位に感謝します。


全国ツアーも後2つ、と思っていたら第2次追加公演(名古屋)が設定されました。10/29現在の講演等予定は以下の通りです。

 残りの一つは来年3月、名古屋大学が会場です。詳細が決まりましたら然るべきところから公開される予定です。東海地区の皆様、よろしくお願いします。

「木更津キャッツアイ」みたいに、「ワールドツアー」と銘打ってみたいところですが、書いてしまうと本当に依頼が来そうなのでやめておきます。


生まれたところを遠く離れて

 どこの町でも聞かせてやるさ
 枯れた技術とひきかえの図書館屋のRock&Roll

 どこの町でもOPAC2.0。ということで明日は専図協関西地区協議会からのお招きにより大阪講演です。セミナーは20:30まででして、この時間だとTXでつくばにはもう帰れないのでお泊りです。(守谷までなら帰れます。念のため。)

 今回のリクエストは、

実際にサービスを提供する際、どれくらいの技術力で、どのようにすれば実現できるのかについても触れて欲しい

 とのこと。よく考えてみると、これが難しいのです。「シスアド初級クラスならOK」みたいに資格などで明確に区切れるものでもないですし。
 当所の場合、少々のことならPerlなどそのあたりに転がっているツールや作例を見よう見まねで組み立てて、何とかサービスに仕立てています。そういう意味ではPlaggerはgoodなツールです。で、規模が大きくなったり後々のメンテナンスが必要と見込まれる場合は、うまく各種システム更新のタイミングに併せて仕様に盛り込み、あとはベンダに指示しつつ一緒に構築、運用となります。
 RSS系のサービスも同様で、始めはMovableTypePukiWikiなど手元でもできる環境で出力の試験をしていましたが、「使えそうだ」という確信と共に仕様策定、配信システムを別途構築、さらにOPACへの組み込みなどを行っています。もちろん、この場合には「やりたいことを仕様書にしてきちんとベンダに提示する」能力が問われるわけですが。(これが出来ないばっかりに初期設計に失敗したこともあります。)

 今回はアプリケーション(手入力含む)によるRSS生成と出力からその応用まで前広にご紹介する予定ですが、どのあたりまでテクニカルな話題をしてもかまわないのか、いつも悩むところです。分かりきった話でも退屈でしょうし、かといって自分のレベルをはるかに超えた話題を聞かされてもどうなのかと。いつも場の雰囲気を読みつつ綱渡りです。

 でも、少々の好奇心と、OSを(論理的に)破壊するくらいの実験をしてもかまわないPCと、わずかな時間とネタになる参考書があれば、そこそこのことはできるし学べるのではないかとは思うのです。あと「詳しい人」が周りにいればなおよしです。(内輪なのであえて名は上げませんが、いつもお世話になっています。ありがとう。)

 結果は24時間後には明らかになっているでしょう。ああ。


Googleツールバー4 でOPACを検索

 Googleツールバー4(Internet Explorer6以降用)の新機能として、好きな検索フォームを追加できるようになった話は前回のエントリの通り。
https://www.google.com/tools/toolbar/buttons/intl/ja/apis/started.html
に、https://slashdot.org/ を登録する手順が紹介されています。

(Googleツールバーは https://toolbar.google.com/T4/intl/ja/index.html からインストールできます。導入は自己責任でお願いします。)

 自動登録を試してみた。Googleツールバー4がインストールされている状態で、追加した検索フォームの上で 右クリック→[カスタム検索を実行] を押すと[カスタム ボタン生成ツール]ダイアログが立ち上がり、タイトルと説明の編集画面が開く。favicon.ico も取り込まれているところが心憎い。
 これだけの作業でカスタム検索用のボタンが追加された。わあ簡単。ツールバーの入力フォームに検索語を入力、[G▼]ボタンをクリックしてさっき追加した検索フォームを指定。そして[実行]ボタンを押す。

 そこで返されるのは無常にも「ヒット件数0件でした。」の文字。関連語を表示しろよとかNACSIS WebCATへのリンクぐらい張れ、というのは最近の流行だが、出てくるはずの語を入れてもヒットしないのはおかしい。

 再び入力フォームの[▼]をクリックして、[管理...]を選択、さっき追加したカスタムボタンを選択して[編集]を押す。さらに[詳細エディタを使用する]を選択する。
 Webブラウザ上で編集画面が立ち上がる。
 内容はこんな感じ。

<?xml version="1.0"?>
<custombuttons xmlns="https://toolbar.google.com/custombuttons/">
  <button>
    <search>https://opac1.cc.affrc.go.jp/alis/summary.csp?TL={query}&amp;TLopt=AND&amp;AU=&amp;TLKopt=&amp;TLopt=AND&amp;AUKopt=&amp;AUopt=AND&amp;PUBDT=&amp;ISBN=&amp;ISSN=&amp;DB=all&amp;kikan=1&amp;Srt=TL&amp;SELECTgroup=0&amp;RANGE=50&amp;SELECTkikan=0&amp;reqcharset=SJIS&amp;LANG=JPN&amp;CHAR=SJIS</search>
    <site>https://library.affrc.go.jp/</site>
    <title>library.affrc.go.jp</title>
    <description>農林水産関係試験研究機関 総合目録</description>
    <icon>
(ここはfavicon.icoがエンコードされているので略)
    </icon>
  </button>
</custombuttons>

 検索語は{query}で、&は&amp;に置き換え、その他の内容は[カスタム検索を実行]で取り込んだページの<form>タグの内容であることが分かる。
 とりあえず使用する文字コード(ここではreqcharset,CHAR)をUTF-8に変更して保存。今度は正常に検索結果が返ってきた。
 さらに、範囲指定してから右クリック→[他の検索タイプ]→[(作成した検索フォーム)]で、指定の検索システムに範囲指定した単語を送信して検索することも可能に。Good。

 説明等も含めてもうちょっと変更。

    <site>https://library.affrc.go.jp/</site>
    <title>農林水産関係試験研究機関総合目録</title>
    <description>農林水産関係試験研究機関総合目録を書名から検索します</description>

 こんな感じに。これで、ボタンの上にMouseOverするとdescriptionの内容が表示される。

 次に、「API ドキュメント」 を読んで、「サイトからボタンにリンクを貼る」を試す。要は先のXMLファイルをリモートに置き、googleサイトから引っ張ってもらうようだ。
 リンクとしては以下のような構文。
https://toolbar.google.com/buttons/add?url=https://library.affrc.go.jp/api/alis4googletoolbar.xml
↑このリンクをクリックすると、ツールバーに「農林水産関係試験研究機関総合目録」が登録されます。

 「API ドキュメント」を読むと、GETだけでなくクエリを POST として送信する場合でも使用できそうなので、たいていのOPACには適用可能ではないかと。もうちょっとhackし甲斐がありそうです。


 こうして作ったリンク。さりげなく利用はできますが、課会で「『Google ボタン ギャラリー』に追加してよいか」と図ったところ幹部の沈黙が。マズイ。何かとてもマズそうな空気だ。
 とりあえず、「またご相談させていただきます」として逃げたが、余計な議論を呼びそうだ。

 どうする図書館退屈男。明日の「サラリーマンNEO」でも見て考えることにしよう。


Internet Explorer7用OPAC検索プラグイン

 さすがにこの時期は通勤路の車も出勤する人も少なくなる。文献複写依頼も平常の1/3ぐらい。でも来館者は通常通り。みんな休もうよ。

 こうなるとまとまった空き時間ができるので、日頃できない作業にいそしめる。いそいそ。

 そんな夏の午後の成果はInternet Explorer7用OPAC検索プラグイン。 「IE7はOpenSearch対応」という記事をどこかで見かけたので、これを試すことにした。 OpenSearch Descritionに準拠したデータベース定義が書かれたXMLファイルは以前より準備済みだったので、これに少々手を加えてIE7での表示専用にチューニング。RSS2.0で検索結果を返す定義ファイルを図書(キーワード、タイトル、著者名)と雑誌の検索、またRSSで配信しているWebの更新情報の検索用と合わせて5つほど用意した。先のリンクに導入方法も記載されているので参照されたい。
 検索を試してみる。a9.comのインターフェースを使用した時と異なるのは、検索結果の表示の際 {count} で指定されているパラメータの数の件数しか表示しない点。

  • インクリメンタルに絞込み検索を実行
  • 画面上のデータをタイトルなどでさくっとソート

などの機能は便利で使い出があるが、それは今ウインドウに表示されているデータが対象。そして検索結果が100件越えでも「>>次の10件」のように続きを見せてくれるリンクはない。仕方がないので、デフォルトの表示件数を最大100件にした次第。それでも、ソートなどを含めてストレスない範囲で動作してくれる。
 
 このblogのフィードを登録してみたりなどして検証してみたが、同じように「+このフィードを購読する」というリンクがウインドウ内にあるところを見ると、RSSで返された先の検索結果は「煩雑に更新されるコンテンツを含むフィード」としてblogの新着情報を伝えるRSSなど同等に取り扱われているようだ。
 確かにいきなり100件ものitemを返すフィードなんてめったにないから、とりあえず配信される数件~数十件のフィードを捌ければOKなのだろう。だから「>>次の10件」のリンクは必要ないけれども、RSSリーダとして考えれば、

  • キーワードのほかカテゴリでの絞り込み検索
  • 作成者、日付、タイトルでのソート機能

は必須というかちょっと先進的かもしれない。検索式をフィードとして登録すれば、興味ある新着図書のアラートとして機能してくれるだろう。とはいえ、大量のデータを扱うデータベースのフロントエンドインターフェースにするには向かないのかなあ。それとも正式版でなんとかしてもらえるものなのか。

 そういえば、このインターフェースで検索先をGoogleに指定して検索すると、表示されるのは見慣れたいつものGoogleの検索結果の画面。他のベンダはどうなっているのだろう。検索するとRSSリーダな画面ではなく、通常のWeb検索と同じだなあ。
 さっそくXMLファイルを取ってきた。

 <?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?> 
   <OpenSearchDescription xmlns="https://a9.com/-/spec/opensearch/1.1/">
   <ShortName>hoge Wikipedia (hogehoge)</ShortName>
   <Description>hoge Wikipedia (hogehoge)</Description>
   <Url type="text/html" template="https://wikipedia.search.hoga.jp/searchlist.html?MT={searchTerms}&IE=UTF-8&OE=EUC-JP&kind=epedia" />
  </OpenSearchDescription>

  …確かにOpenSearchDescriptionを利用しているのだけれども、ちょっと違うような。確かShortNameは16文字以下だったような。でもmustな要素は満たしているなあ。多少のことは目をつぶろう。
 さらに、https://opensearch.a9.com/spec/1.1/response/ によれば、

OpenSearch™ Response elements are used to add search data to existing XML-based syndication formats, such as RSS 2.0 and Atom 1.0....

 とXMLベースのRSS2.0とかAtom1.0が推奨されているのに普通のHTMLが返っている。XMLで結果を返す必要がなければ、データベース名とクエリパラメータの定義をXMLで記述するだけだからIE7対応検索プロバイダの作成は簡単そう。でもいいのかなあ。syndicationしやすいフォーマットとしてRSS推奨みたいだし。またしても自分の勉強不足なのか。うーん。


Connoteaコネタ

 つかの間の休息に、Connotea Codeの評価試験実施の指令が下る。インストールにはえらく苦労を強いられ、それでもなお試験は続けられる。このツールが弊社がサポートする研究者の日々の活動の中でどう位置づけられるのか、少しでも有益なツールになるのか、ストーリーを組み立てて検証を行うことになった。RSSもそうだが、まったく新しい概念のツールを普及させるには技術的な優位性を語るのではなく、様々な実証モデルの提示により「使ってみたい」と思わせることが重要だと、過酷なツアーの間で悟った。そう、かつてWebをMosaicで見せつつ、少しずつ利用者を増やしていった10年前のように。何も利用者はHTTPを解説してくれといっているのではない。それがどう自分の業務や研究に役立つのか、そこを示さないといけない。

 そんな大層な事を頭にめぐらせつつ、Connotea Web APIを試す。このAPIではHTTPのGETメソッドにより登録したタグやブックマークを取得できる。

 そして、ここで大きな、そして偉大な発見をすることになる。究極の疑問の答えがこんなところにあるなんて。

 これを読んでいるあなたが、もしConnoteaのアカウントを持っていたら(いや、すぐ登録すべきだ)、以下のConnotea Web APIのテストに用意された以下のURLにアクセスして欲しい。

https://www.connotea.org/data/noop

 アクセスするとBASIC認証がある。Connoteaのアカウントとパスワードでログインして欲しい。そこに究極の疑問の答が用意されている。

 真実は思うより近くにある。信じる、信じないはあなたの自由だ。


On the road 2006 "Road to the OPAC2.0"

 いよいよ11月の図書館総合展まで足かけ5ヶ月に渡るツアー(講演ともいう)が始まった。自分の中では On the road 2006 "Road to the OPAC2.0" といったところか。
昨日のセットリストは、

  1. I am a father
  2. 星の指輪
  3. MONEY

…違う違う、それは昨日3000円で飲み放題食べ放題のビアガーデンに行った後、カラオケで歌った曲だ。

 ということで、月曜日は恵比寿でメールマガジンとRSSを使った図書館からの情報発信手法について講義をしてきました。メールマガジンは発行経験がないので実施している研究所の後輩に現状を聞いたほか(感謝!)、RSSでのマーケティング本でメルマガにも言及があった書籍から引用してスライドを作成。
 話を聞いてみると、「ネタ切れで続かない」「担当者が代わると継続性が」とよく聞こえる、そういえばうちの館でも同じ理由で頓挫したような。主宰者からは、「外に目を向けてネタを集めろ。」と激をとばされましたが、全くその通り。あちこち見て歩いてネタを集めて、利用者とのコミュニケーションツールに育てていかないと行けなかったのだなあ。今ならblogで代替、という案もありそうだけれども、自分とまとめてみてメールマガジンの良さを再確認した講義でした。

 次ネタはRSS。後で受講生からは、「最初にどのようなサービスが構築できるかを聞いてから、XMLやRSSのテクニカルな話を聞いた方がイメージがつかみやすい。」「実習の時間が足りない。」とのご指摘を頂く。どうしても技術先行でそこから話を持って行ってしまうのですが、やはり実践例を示した方がイメージもできて良いのですね。個人的に残念なのは、ここでRSSの有用性を訴え、HeadLine-Editorなどで手書きのRSS発信はできても、RSSの持ち味である自動配信はCMSなどそれなりの器を用意しないとできず、ましてOPACから新着図書をRSS配信、なんて既存ベンダは対応してくれるのか。そのためだけに開発費は積めない、という図書館も多いはず。「縁遠いなあ」と思われてしまったら残念です。まさに絵に描いた餅状態。とりあえずMovableTypeでもWordPressでもPukiwikiでもいいから、まずは「RSS配信」が何をもたらすかを体感して欲しい、と思いました。そこから、何か新しいサービスに繋がるアイディアが浮かぶかもしれません。我々は、そのための事例作りに励むことにします。

 Next stageは一橋 and 札幌city。I'm coming back!
  closeなliveではありますが、これも楽しみにしています。当然、資料作りが待っているわけですが。


Re: トラックバック可能なOPAC

 "Re:"がついても今日の「サラリーマンNEO」のアレみたいな展開はありません。あ、うちの課内の親睦会の旅行はあんな感じです。連れ合いに話すと、「未だにあるの?」的扱いですが、全員ノリノリなのはチームワークなのかストレスが多い職場なのか。

 さて、先日作ったトラックバック可能なOPACですが、見栄えをちょっと整えてみました。
現在の実装はこんな感じです。

  1. Plaggerで図書室56箇所の新着図書のRSSフィードを一本のフィードにまとめる
  2. このフィードを解析、Net::MovableTypeでMovableTypeに1itemを1エントリとしてポスト
    ついでにはてなブックマークへの登録用リンクも張ってみたり。

 Plaggerは噂どおり必要なモジュールが大量にあり、組み込むだけでちょっと苦労。YAMLの書式に慣れず戸惑ったり。しかし強力。あれだけでフィードをまとめたりなどの大量の機能が。さすが、巷で「それPla」と言われるだけあります。時間があればもうちょっとhackしてみたいです。

 で、先のトラックバック可能なOPAC。MovableType3.3からの新機能で、OpenSearch準拠の検索インターフェースと結果のフィードが実装されているので、「登録したキーワードを含むエントリ(というか図書)がポストされたら通知」などができて便利そうです。

 とはいえ、図書室56箇所で1営業日に1冊ずつ本を受け入れたとすると、

56(箇所)x1(冊)x20(日)x12(月)=13,440エントリ/年

 という計算となり、いくらバックにMySQLが動いているとはいえ、MovableTypeで捌くのはどうよ、という状態になります。このため、現在の形態での試行公開は様子を見つつ1~2ヶ月程度でクロースの予定です。

 もちろん、元のOPACサーバ側でトラックバックなどの機能をサポートしていればよい話なのですが、この試作システムで立証したいのは、XMLで元データを自由に提供することで

ユーザ側で簡易な検索機能付き新着情報配信システムが構築できる

 という点です。今回はMODSなどの詳細な書誌データなしのフィードを使っていますが、書誌事項でフィルタして自分の専門分野や興味のあるテーマに沿った情報収集とデータベースの構築も可能でしょう。
 別にATOM APIが話せるインターフェースをWebで用意して、データのDelete/Inport/Exportを容易にしたほうがよいのかも。

 …その前に、新着情報のRSS出力のためのAPI仕様を整理して公開しないと作れませんね。近日中に公式ページに書いておきます。
このあたりのネタで8月上旬の発表までは乗り切って行きたいと思います。>関係各位


トラックバック可能なOPAC

 「OPACでもamazon.comのようにレビューが書けたり、他の書籍サイトのようにトラックバックができればいいのに」という声がもれ聞こえます。OPAC+CGM(Consumer Generated Media:ユーザ参加型メディア)といったところでしょうか。利用者がトラックバックを通じてその書籍の情報交換ができるOPAC。ニーズはありますか?

 ぼーっとそんなことを考えていたら、手持ちの材料 -RSSフィードとMovableType- でできそうな気がしてきました。

  1. 新着情報のRSSを1本にアゲリゲート
  2. XML-RPCでMovableTypeに書誌情報を順次送信、1件1エントリとして自動投稿。
  3. コメントやトラックバック受付の可否は自動投稿時に別途設定。
    あとから図書館側でコメントの付与も可能。

 あら、簡単そう。でもXML-RPCが、と思っていたら、外部からの簡単なMovableType操作用のperlモジュールNet::MovableTypeがあることを「僕と云ふ事」のエントリ、「Net::MovableType でテスト投稿」で知りました。これなら簡単そうです。

 ということで先のエントリを参考にperlでスクリプトを書き、新着図書情報のRSSを元に、これらを細々と自動的に投稿するスクリプトができました。個別の書誌事項を一つのエントリとし、トラックバックが可能です。コメントと異なり、トラックバックならより高い匿名性も確保できそうです。匿名の良し悪しはともかくとして。

 出力結果はこんな感じです。とりあえず53件を登録。検索もできてちょっとよいかも。

 あとは出力するフォーマット、スタイルや書誌事項の表示方法の調整がまだなので、ぼちぼち直す予定です。また、カテゴリやタグをどのフィールドからどう切り出して表示するか、できれば固定リンクは書誌IDなどOPAC側のユニークIDを使ったファイル名として、OPAC側からのリンクを張りやすくするなど、もうちょっと工夫が必要そうです。せめて所蔵機関ぐらいは表示させておきたいですね。

 メリットとしては、新着図書を月別/週別/日別/カテゴリ別などで参照でき、トラックバック等が可能であること。既存のOPACの付加機能としてはいかがでしょうか?
 また、最小限でもRSSで書誌事項を送ってもらえれば他館の新着図書についてもアグリゲートできるので、共同目録的な使用もできるかもしれません。

でも公共図書館などで利用して、小説などのネタバレをトラックバックされると厳しいなあ。やっぱり監視付き?


 神の導きか、講演予定箇所がもう一つ増えました。大阪です。10月と先の話ですが、関係者の皆様よろしくお願いします。


タグクラウドその後

前回のエントリ、図書館タグクラウドに特にはてな方面から多くのアクセスを頂き、ありがとうございました。このblogを始めて以来のアクセスの多さに驚いています。

タグクラウド、人気ありますね。他のデータベースでも応用したいところです。

さて、その後ですが、ひどいソースを見た後輩が大幅に手を入れて、

という「なんだよ俺のは噛ませ犬か」と思うくらいcoolなhackを施してくれました。ありがたいことです。

Newcolud おかげさまで、単語についてもかなり真っ当に切り分けられるようになりました。安定して稼働するようになりましたら公開の予定ですが、とりあえずスナップショットでお楽しみ下さい。


あ、OpenSearch対応については実装作業中です。もうしばらくお待ち下さい。