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突入、Google.

LIMEDIO V7にOPACWebサービス実装

 今日はリコーさんの「LIMEDIO Seminar2007」に行ってきましたので簡単にレポートを。

 今回のセミナーでは、常盤大の栗山准教授による講演「オープンアクセスの動向と大学図書館」のほか、「来るべき"Library2.0"に向けて」として、リコーの図書館システムLIMEDIOの今秋リリース予定の次バージョン、V7の概要紹介とデモンストレーションがありました。要約すると、Web2.0、Library2.0の流れを受けて、

  • 利用者からのインプットを活用し、情報を精査して利用者へ公開
  • Webサービスを活用し、利用者サービスの向上を図る

ことをLibrary2.0の大学図書館における実践と位置づけ、V7では以下の新規機能が実装されるとのこと。

  • OPACにAmazonから得た表紙イメージを表示
  • Amazon Webサービスから書誌情報を流用し、発注データ作成
  • OPACのWebサービス化
  • マイライブラリのWebサービス化

 MARC流用元としてAmazonを加える、というのも楽しげな機能ですが、このblog的にコメントしておかなければならないのはOPAC等のWebサービス化ですね。おそらく日本の図書館システムベンダでは初ではないでしょうか。詳細な仕様の公開や、導入館によるサービス展開が待たれます。

 OPACについては、当面はDublinCoreを基本に所蔵データを加える形でXML出力をサポートする、とのことです。MODSなどその他の要素も検討されたようですが、まずはDublinCoreでリリースし、利用館の意見などを加えて改良予定、と聞いています。最近では、横断検索への対応のためのWebAPI実装の要望や、実際に仕様書に「APIを実装すること」などと指定されているなど、図書館からのニーズも出てきた、と判断しているようです。

 マイライブラリのWebサービスについては、学内ポータルへ必要は情報を出力可能なよう、既存のシステムで出力されている貸出状況やSDI検索結果などを提供するようです。(こちらは詳しい話を聞きそびれました。)

 その他、7月4日付け日経産業新聞で既報となっていますが、リコーとユサコの業務提携についても発表があり、図書館業界的にはこちらも注目でしょうか。以下、リコーからのプレスリリースからの抜粋です。会場でのデモも実施されていました。

 今回の業務提携は、「Ex Libris社」製品のなかでも、これらの電子コンテンツに関連するシステム群の販売・保守活動をリコーとユサコが共同で行うことで合意したものです。ユサコがASP型の商品販売からシステム導入、保守サポートまでを一貫して担当し、リコーはサーバー型商品の販売を担当、システムの導入や運用サポートに関してはユサコが実施することになります。

 リコーは、自社開発の図書館システムLIMEDIO(リメディオ)を国内の大学市場を中心に販売してきました。同製品は学術書や論文集など、紙媒体で提供される学術情報に関して、業務の効率化と利用者サービスの向上を実現するシステムとして評価が高く、現在まで約200校で導入されています。今回、ユサコと共同で、電子化された学術情報に関する各種サービスを提供することで、紙媒体から電子コンテンツまでの幅広い学術情報に関するサービスを一括して提供してまいります。

 一方ユサコは、長年、電子ジャーナルやデータベースの販売を中心に、主に自然科学系大学を中心に学術情報の提供をしてきました。1990年代よりUNIXベースのデータベースサーバの提供でシステム販売に乗り出し、2001年10月にEx Librisの代理店としての活動を開始し、2006年10月からは、「S・F・X」のASP方式でのサービス提供を行っています。今回の合意により、こうしたサービスを人文学系の大学などにも広くご提案してまいります。

 いまひとつ日本で導入が進んでいないSFX/Metalibのてこ入れのため、図書館ベンダと提携して販売を進めるようです。なお、これは大学、教育機関向けで、既存の導入ユーザと国機関等(つまり弊社も)は現状通りユサコでのサポートとなります。

 その他、業務システムのWebアプリケーション版もリリースが予定されており、まずは閲覧管理(貸出返却業務など)、目録管理サブシステムがWebアプリケーション化されるそうです。その他機能については順次開発予定とされています。インターフェースはFlashを使用、リッチなユーザ体験ができそうです。

 Ex Libris社からもプレスリリースが出ています。また、さりげなく慶応大でのVerde導入の記事がありました。国内初とのこと。このような電子情報資源管理システム(ERMS)の導入もこれから進んでゆくのでしょうか。SFXも、将来的にはVerdeの一サブシステムとして統合される、との情報もあります。SFXのキモは電子ジャーナルの購読情報ですから、それを管理してくれるVerdeに統合されてゆくのはアリなのですね。


 午前中は国際ブックフェアにて秋篠宮殿下ご来臨の様子を拝見できるなどありましたが、この辺りは別エントリにて。

[7/6 追記]

 Ex Libris社からのプレスリリースについて加筆しました。

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