そうだ、京都、行かなきゃ。
まだ京都。

行ってきたよ京都。

  JTB時刻表できっちり車両種別を確認し、博多行き500系のぞみで京都まで。寝過ごしたらいきなり九州かもという軽い恐怖。

 そして到着した京都大学。事前に地図をプリントアウトし忘れ、迷うこと10分。ようやく目的の数理解析研究所115教室に入ると、ちょうとお昼が終わったような雰囲気。でもスクリーンに映るUNIXなコンソール。そして飛び交う「TeXだとこの項目が云々」「いやこうすればOK」…TeX。TeXだよ。確かに物理学系の後輩が「数式書くならTeX最強」といっていたことを思い出す。そして自分だけ上下スーツ。暑い。場違い感全開で今日の研究集会の代表者の戸瀬さん、行木さんにご挨拶。それでも見知った方から声をかけていただく。ありがたい。図書館の方々も見えていたようだ。プログラムと発表資料はこのページに掲載されているのでどうぞ

 午後一番の発表が自分。つかみで「自分のPerlの知識は赤ラクダ本で止まってます。どうかお手柔らかに。」ちょっと受けた(と思う)。うれしい。
 さすがに回数をこなすと慣れてくるのが自分でもわかる。で、質疑応答。「アクセス回数は把握されていますか?」焦る。細かい数字は持っていない。「詳細なデータを今日は持っていませんが、ユーザ登録数一万人強云々」と苦しい回答。で、アクセス回数の件は後に引きずる。

 続いて、日本動物学会事務局の永井さんから発表。電子ジャーナル時代に対応したオープンアクセスや機関リポジトリの扱いを学会というコミュニティの視点で語る。
 そこで新しい評価基準として、COUNTER1)の話題も出た。従来、雑誌の評価はインパクトファクター(IF)でされていたが、

  • IFは分母(掲載論文数)に依拠している。
  • IFは分野間の比較は出来ない
  • IFを合計してはいけない
  • IFは常に掲載論文数との抱き合わせで著すべきである
  • IFはジャーナルのパフォーマンス。掲載論文のパフォーマンスを即座には示さない。

 ということでジャーナルはともかく個々の論文の評価にはちょっと問題がある。

 そこで電子ジャーナルやデータベースの利用統計の国際標準であるCOUNTERで個々の論文へのアクセス数を把握し、今後はこれが評価の主流になるのでは、というもの。

 ここではっと気づいた。弊社の全文データベースには当社関連だけでなく大学や学協会誌など、他社からいわばお預かりしているデータもある。ところが、個々の論文単位ではアクセス数をカウントしていない。仮にアクセス数での評価となったら、電子ジャーナル本体と機関リポジトリと弊社のような主題別リポジトリがそれぞれCOUNTER準拠のログを出し、その総和でないと正しい数値とはいえないのではないか。また、そのようなログも出せないようなシステムでは、リポジトリする側のインセンティブも低くなるのではないか。北大の機関リポジトリHUSCAPでは、リポジトリしてもらった論文のアクセス回数を執筆者に渡し、データとして喜ばれていると聞く。ちなみに、COUNTER準拠を名乗るには定期的な監査もあるという。なんだかISO9000認証みたいな話で厳しそうだ。戻ったらCOUNTERについて調べてみることにしよう。またまた宿題だ。

 そして講演終了後、行木さんからペーパーが手渡された。「執筆依頼書」。…宿題の回答用紙、ということか。締め切りは12/15。

 午後の京都は雨。傘がない。行かなくちゃ。とりあえずホテル。確か川沿い。リバーサイド。


1) COUNTERについては、以下の情報が詳しい。メモ。

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