さよなら、MitakeSearch。そしてAlpha。
2007/02/21
某日。日本HPの弊社担当SEがやってきた。
弊社のシステムのいくつかは、旧DEC→旧COMPAQからの流れでHPのサーバなど各種プロダクトを利用している。MitakeSearchもその一つで、「検索システム農林一号」(旧、検索エンジン農林一号(仮称))など何気なく全文検索エンジンとして稼働中である。
用件は以下の通り。当方で導入しているMitakeSearchのうち保守対象製品について、
- 2007年2月28日に製品の販売を終了する。
- 不具合対応など有償保守については2008年8月31日を持って終了する。
(詳細は日本HPのサイトでどうぞ)
と文書で通知された。直接後継となる製品はなく、今後は各種DBMSに付属する全文検索機能で対応する、とのこと。以後も使う分にはサポートがないだけで大丈夫だそうだが、ちょっとさみしい。
発売当初は「純国産全文検索エンジン」としてAlphaチップの力を遺憾なく発揮できる、と言う触れ込みであったような覚えもあるが、そのAlphaシステムも2006年9月30日で製品販売終了、オプション製品販売完了も2007年9月30日と間近い。
開発の経緯はこのあたりから。
日本語全文検索ソフトウェア開発計画はDEC社(現HP)が開発した検索ソフトウェアであるAltaVistaの発表がきっかけとなっており、 AltaVistaが「高いところからの眺め」という意味であることから、日本語全文検索ソフト開発プロジェクトは開発部隊のあるコンパック多摩事業所の近くの御岳山より名前を借り、Mitakeプロジェクトと呼ばれました。そのプロジェクト名がそのまま製品名MitakeSearchとなっています。
ということで、昔荻窪に研修に通っていた身としては懐かしい。
思い起こせば、文献検索システムの試験用としてDEC3000/600を導入、試験の後はMTからのデータロード用として数年前まで稼動(ホスト名はtom。相方はAlphaStationのjery。)していたが、いまは日当たりのよい部屋で余生を過ごしている。ていうか誰もVMSを触れない。(研修は受けたけど忘れました。すみません。そういえばMultiaもWindowsNT3.51のクライアントとして使っていた。)
最初の公式WebサーバはAlphaServer2100。OSはDEC OSF/1(後のDigitalUNIX)。この上でapacheもNNTPサーバもanonymous FTPも動かしていたから恐ろしい。ネットニュース用には別のマシンが用意されていたのだが、クラッシュしたためこちらに運用を切り替えた。担当SEからは、「DEC以外で組織トップドメインのニュースサーバにAlphaを使っているのはここだけ」とも言われた。確かに、何かしらインストールしようとするとconfigureで大抵こけて苦労した覚えが。
ホスト名はsary。相方に文献検索サーバのtitiがあり、打合せ等では「saryがdiskfullです。」とか「titiが落ちました。復旧作業中。」など心和む会話が飛び交った。今はそういう愛のある名前付けは流行らないのだろうか。rms1とか無味乾燥なホスト名はちょっとつまらない。saryの名はさながら伝統のように別サーバに引き継がれ、今は3代目のマシンのCNAMEになっている。
私も前職でVMSいじってました(図書館システムで、というとお郷が知れますが)。 当時の他のやわなサーバと違い電源をいきなり引っこ抜いても電源をいれたらそのままなにごともなかったように起動したVAX4000、DEC3000では出始めのTELNET-OPACを運用(まだWEB-OPACなんてどこにもなかった)、そのDEC3000のVMS上にNCSA httpdを動かしたのがその図書館最初のホームページでした。
Alphaになってからは世界最速のAlphaチップ(しかも当時はめずらしかった64bit)で動く図書館システムというよくわからない自己満足をしていた気がします(そのパワーを使いこなしていたかとういうと疑問ですが)。
投稿情報: wono | 2007/02/26 13:01
wonoさんこんにちは、うちも
最初の図書館システムはAlpha4100+VMS+QueryManagerというスベックだけならゴージャスな構成でした。諸般の事情で落札した社は別ですが、システム構成は某社とほぼ一緒という…。
あ、今はHP+IA64+Cache'です。でもシステム自体は製品版ではないあたりがまたなんとも。(おかげで言えば何でも実装はしてくれますが。)
投稿情報: 図書館退屈男 | 2007/02/26 22:13