第10回図書館総合展(3日目)
2008/12/17
図書館総合展も3日目。相変わらず午前中は人影薄く。
他社ブースを見て回るも、「出展者」の名札には声もかからず。
お昼はブース裏の売店でお弁当を購入。3日間連続。良心的価格がありがたいものの、ちょっとさみしい。
3日目はフォーラム等参加がメインで、まずはProject Next-Lのセッション、「日本初のオープンソース図書館システムでワンパーソン図書館を動かす-田辺がいなくても、システムは動くのか?-」。
本人が知らないところで開発者名入りのサブタイトルが付いているあたりがアナーキーかつバザール型開発の醍醐味(すごく違う)。
…受付に行列ができている!すごい人気だ!
お手伝いもあるのでささっと場内へ。で、某先生から「PCある?」と聞かれる。「CD-Rを焼くのが間に合わなくて」「印刷したメディアはあるけど焼けてない」ThinkPadはあるけれど、CD-Rドライブなんて今日は持ってない。「そうだよねえ」いや、普通そうですよ、先生。
発表(という名の原田先生のマイク不要ハイテンションアジテーション)と(田辺さんのcoolな)デモ。動と静。ThinkPadとMacBook。何か対照的。
INFOPRO2005で原田先生と出会い「何か」に巻き込まれ、2006年11月にProject Next-Lが立ち上がり2年。ようやくプロトタイプが配布できるところまで来るとは。感慨深く発表を拝聴する。願うだけでは叶わない。奇跡は待っても起こらない。「物」があれば試して議論もできるというもの。CD-Rを受け取った方はぜひご意見を。公式サイトですぐに焼ける.iso形式ファイルも配布中です。次は3月に都内で発表予定です。
セッション終了後、「ず・ぼん」でおなじみポット出版の編集長氏からお声をかけていただく。名刺交換。2日目のフォーラムもご聴講いただいたとのことで「一番面白かった」とお褒めの言葉を頂く。フィードバックをいただけるのはありがたい。聞けば、版元ドットコムでも書誌情報の無償提供を行っているのこと。志は同じ。連携してゆきたいところ。
続いては第2回ARGカフェ&ARGフェスト。配布/PR用に弊社ノベルディ(初回限定生産再販なし)を両手に抱え、待ち受けるはライトニングトーク。持ち時間わずかに5分。詳細はid:min2-flyさんのblogをどうぞ。
発表の中では、「日本の大学院からのILL申し込みで困ること」(グッド和代さん/ピッツバーグ大学附属図書館)で触れられたRAPIDILLがスゴイ。元は台風で壊滅的被害(写真あり)を受けたコロラド州立大図書館が、蔵書を復活させるよりILLでフォローするために、Webでの受付とPDFでの返送システムを整備、これを相互利用してもらうことで自館も他の図書館も迅速なILLが実現、という仕組み。思わずお話を伺いながらEM-OMEで http://rapidill.org/ にアクセス。"Average Turn Around Time (Days): 0.62"ってどういうことよ。半日ちょっとで文献が取れるってこと?!。シビレル。日本でもこういうシステムがほしい。ていうか電子化した論文を持っているところは入るべきなのか?食指がああああ。
ところでみなさんちゃんと5分で話がまとまっている。自分…原稿すらない。全くのアドリブ。緊張。
今日のネタは「大学院に入ってみました」。4分30秒分を一行でまとめると以下の通り。
査読つき論文をとっとと書かないといけないのに、忙しいです。挫けそうです。力をください!
視界には岡本さんの持つストップウォッチ。04:30の数字が見えた。今だ!キメ台詞を!
みんな、持ってって! 銀河の果てまで! (ノベルディ的に)
(と言おうと思いましたが連れ合いからダメ出しがあり自重。でもつくば系はてなー各位には大ウケ。それみろ。)
と普通に初回限定生産ノベルディを「持っていって!ぜひぜひ!お一人何個でも!」とアピール。でちょうど5分。ありがとうございました~。
ライトニングトーク終了後は自社ブースへ取って返し、最後のご案内と後片付け。結局、配布できた資料は昨年比△50%。人の流れが悪かったのが敗因か。
18時。閉場。蛍の光。拍手。そして自社ブースのブレーカを落とす。今年もありがとう。
感傷に浸る暇もなく、次はARGフェスト会場へ移動。1次会はイングリッシュパブ。ギネスおいしいよギネス。
直面する課題を赤裸々に語ったライトニングトークはインパクトがあったようで、「実は私も大学院で」という体験をたくさん伺うことができ、励みになりました。ありがとうございました。
第2回ARGカフェ&ARGフェストの詳細はARGサイトとまとめリンクでお楽しみください。
では、3日間を総括的に。
前年比でフォーラムは倍、展示スペースも倍、会場は分散、でも来場者は数%増ではフォーラムに人がとられてしまい、展示に人が来ないのもむべなるかな。なんとかならかなったのでしょうか。動員が悪いと翌年の出展を見直し、と言われても仕方がありません。
年々知り合いが増え、受身の情報収集だけではなく図書館と関係の人々が集まったり情報交換ができる場所に図書館総合展は変化しているように思います。3日間で2万3千人と動員数だけ見れば、すでに図書館大会(2日間、約1900人)を凌駕しているわけですし。
また、大学など図書館関係の出展や、今年から始まったポスターセッション(来年もありますよ)もこの流れを加速するものでしょう。
一方で、弊社ブースに図書館退屈男目当てに来ていただける方も多く、不在などで失礼がございましたら平にお許しください。本当は、来ていただいた方と今度は弊社スタッフとを繋げて行かないと、と思うのです。もっと広がりを持って、情報と人脈は共有しないと。弊社は自分だけ出回っているわけではないのです。